アニメーションを子供のものだけでなく、大人が鑑賞するに値する映画として世界に認めさせたスタジオジブリ。今や世界を代表するアニメーション映画スタジオであるスタジオジブリの歴代映画タイトルを英語で紹介していきます。
- 風の谷のナウシカ(1984年)
- 天空の城ラピュタ(1986年)
- となりのトトロ(1988年)
- 火垂るの墓(1988年)
- 魔女の宅急便(1989年)
- おもひでぽろぽろ(1991年)
- 紅の豚(1994年)
- 耳をすませば(1995年)
- 平成狸合戦ぽんぽこ(1997年)
- もののけ姫(1997年)
- ホーホケキョ となりの山田くん(1999年)
- 千と千尋の神隠し(2001年)
- 猫の恩返し(2002年)
- ハウルの動く城(2004年)
- ゲド戦記(2006年)
- 崖の上のポニョ(2008年)
- 借りぐらしのアリエッティ(2010年)
- コクリコ坂から(2011年)
- 風立ちぬ(2013年)
- かぐや姫の物語(2013年)
- 思い出のマーニー(2014年)
- レッドタートル ある島の物語(2016年)
- アーヤと魔女(2021年)
- 君たちはどう生きるか(2023年)
- ナウシカから最新作までジブリ英語をイッキ見
- スタジオジブリの作品別に英語タイトル・セリフを見る
風の谷のナウシカ(1984年)
英語タイトル: Nausicaa of the Valley of the Wind
かなりそのままな英語タイトルですね。
天空の城ラピュタ(1986年)
英語タイトル: Castle in the Sky
ラピュタ(Laputa)がタイトルからはなくなり、「天空の城」となっています。
となりのトトロ(1988年)
英語タイトル: My Neighbor Totoro
こちらも日本語タイトルからニュアンスもかなり近いものになっています。
火垂るの墓(1988年)
英語タイトル: Grave of the Fireflies
戦争に巻き込まれた子供の視点から描いたジブリ作品の中でも異色の雰囲気である『火垂るの墓』も、日本語と近いタイトルとなっています。
魔女の宅急便(1989年)
英語タイトル: Kiki’s Delivery Service
同名の児童文学が原作の宮崎駿監督作品です。主人公キキ(Kiki)の名前が英語タイトルにも入っていてシンプルな英題となっています。
おもひでぽろぽろ(1991年)
英語タイトル: Only Yesterday
日本タイトルが日本語独特の表現なので、こちらはそのまま英語にすることは難しいですね。「Only Yesterday」は日本語では「つい昨日(のこと)」という風に訳せます。作品の内容から、日本語オリジナルタイトルのニュアンスを汲み取った自然な英語タイトルと言えるのではないでしょうか。
紅の豚(1994年)
英語タイトル: Porco Rosso
ジブリで最もシブいと言っても過言ではない『紅の豚』の英語タイトルはなんと「Porco Rosso(ポルコ・ロッソ)」!シンプルに主人公の名前が作品タイトルとなっています。
しかしながら、「Porco Rosso」は英語ではなくイタリア語で、意味は「赤い豚」となっています。そもそも主人公の名前が赤い豚という名前だということがわかります。
耳をすませば(1995年)
英語タイトル: Whisper of the Heart
ジブリで唯一の近藤喜文監督作品である『耳をすませば』。公開から20年以上が経つ現在でも胸キュン作品として非常に高い人気を誇る本作は、ジブリの中では最もストレートに甘酸っぱい思春期の恋愛を描いている作品です。
英語タイトルは「Whisper of the Heart」で日本語の意味は「心の囁き」です。「耳をすませば」を英語圏で違和感のないニュアンスの言葉に置き換えたものと言えるのではないでしょうか。
平成狸合戦ぽんぽこ(1997年)
英語タイトル: Pom Poko
みんな大好きぽんぽこですが、まさかの英語タイトルもそのまま「Pom Poko」という大胆な英語タイトルとなっています。「平成」という言葉などは日本のものであり英訳も難しいのでシンプルなタイトルとなったのでしょう。
もののけ姫(1997年)
英語タイトル: Princess Mononoke
1997年の公開当時は社会現象にもなったジブリを代表する作品『もののけ姫』。血の表現、腕や頭が吹き飛ぶ表現が含まれており、それまでのジブリの「自然」「優しい」といったイメージを一変させるインパクトのある作品となりました。
「もののけ」はそのまま「Mononoke」と英訳されており、シンプルな英語タイトルとなっています。
ホーホケキョ となりの山田くん(1999年)
英語タイトル: My Neighbors the Yamadas
高畑勲監督による『ホーホケキョ となりの山田くん』は英語タイトルでは「ホーホケキョ」が消えて、「となりの山田くん」が作品名になっています。
千と千尋の神隠し(2001年)
英語タイトル: Spirited Away
アメリカのアカデミー賞を受賞し、世界での知名度を不動のものにしたジブリの代表作品です。英語タイトルは「神秘的(霊的)なものに連れ去られた」といった意味なので、日本語の「神隠し」に相当する言葉と言えるでしょう。
「千と千尋(Sen and Chihiro)」は英語タイトルでは神隠しにあってしまったようです。
猫の恩返し(2002年)
英語タイトル: The Cat Returns
『耳をすませば』に登場する猫の男爵であるバロンにフィーチャーした作品です。
ハウルの動く城(2004年)
英語タイトル: Howl’s Moving Castle
シンプルにそのまま英訳したタイトルになっています。こちらはそもそも原作がイギリスのファンタジー作家であるダイアナ・ウィン・ジョーンズの「魔法使いハウルと火の悪魔(原題: Howl’s Moving Castle)」なので、英語タイトルがオリジナルです。
原作小説の日本語タイトルが英語の原題とは違う日本語になっており、ジブリ映画版の日本語タイトルが原題に忠実な日本語訳になっています。
ゲド戦記(2006年)
英語タイトル: Tales from Earthsea
日本語タイトルと大きく異なり「アースシーからの物語」というタイトルです。「Earthsea(アースシー)」は『ゲド戦記』に登場する世界のことです。
『ゲド戦記』はそもそもアメリカのファンタジー作家であるアーシュラ・K・ル=グウィンの小説「ゲド戦記」が元となっており海外では非常に有名な小説なのですが、小説タイトルの「ゲド戦記」が日本独自のタイトルで、小説の原題は「Earthsea」なのです。
そのため、英語版タイトルでは海外で馴染みのある「Earthsea」がタイトルに採用されているのですね。
崖の上のポニョ(2008年)
英語タイトル: Ponyo
シンプルにポニョの名前がタイトルになっています。日本語タイトルに忠実な「Ponyo on the Cliff by the Sea」と表記されることもありますが、アメリカなどでは「Ponyo」が採用されています。
借りぐらしのアリエッティ(2010年)
英語タイトル: The Secret World of Arrietty
日本語タイトルにある「借りぐらし」がジブリによる造語ですので、英訳も難しいといえるでしょう。英語版は「アリエッティの秘密の世界」という作品の世界観に合わせたものになっています。
アリエッティは、イギリスの児童文学作家メアリー・ノートンの『床下の小人たち(原題: The Borrowers)』が元となっています。
コクリコ坂から(2011年)
英語タイトル: From Up on Poppy Hill
シンプルに英語になっていますが、気になるのが「Poppy Hill」です。「コクリコ坂」がなぜ「Poppy Hill」になるのかというと、ヒナゲシという植物がフランス語で「coquelicot(コクリコ)」で、英語では「Poppy」なのです。そのため英語では「Poppy Hill」となるのですね。
ところで「コクリコ坂」というのは劇中で主人公の少女・海の暮らす家のすぐそばの坂を指していると思われますが、坂の正式な名前ではないと考えられます。海が暮らす下宿屋の名前が「コクリコ荘」であり、「コクリコ荘のすぐそばの坂」という意味で「コクリコ坂」と呼んでいるのでしょう。
風立ちぬ(2013年)
英語タイトル: The Wind Rises
こちらも日本タイトルと近いニュアンスの英語タイトルになっています。
かぐや姫の物語(2013年)
英語タイトル: The Tale of The Princess Kaguya
高畑勲監督による最後の長編監督作品となった『かぐや姫の物語』。原題に忠実な英語タイトルとなっていることがわかります。
思い出のマーニー(2014年)
英語タイトル: When Marnie Was There
『思い出のマーニー』の英語タイトルは「When Marnie Was There」=「マーニーがそこにいた時」という意味になります。
「マーニーがそこにいた時」=「思い出のマーニー」というニュアンスですね。
レッドタートル ある島の物語(2016年)
英語タイトル: The Red Turtle
マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督による作品で、スタジオジブリにとって初となる海外との合作映画です。日本語タイトルも英語タイトルもそのまま同じ意味となっています。
アーヤと魔女(2021年)
英語タイトル: Earwig and the Witch
宮崎吾朗監督作品で、スタジオジブリ初となるフル3DCG作品です。ダイアナ・ウィン・ジョーンズによる同名小説「アーヤと魔女」が原作となっており、小説の原題も「Earwig and The Witch」です。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズは『ハウルの動く城』の作家でもあります。ジブリはダイアナ・ウィン・ジョーンズ作品を好んでいることがわかります。
君たちはどう生きるか(2023年)
英語タイトル: How Do You Live
『風立ちぬ』で長編映画制作からの引退を発表した宮崎駿監督が引退撤回し、「年齢的に最後の作品となる」と話している最新作。2023年に日本で公開予定の新作なので、海外ではまだ公開時期も決まっていません。
しかしながら英語タイトルは「How Do You Live」となることが発表されており、日本語タイトルを素直に英訳したものとなっています。
ナウシカから最新作までジブリ英語をイッキ見
ジブリ全24作品の英語タイトルを一気に紹介しました。シンプルな英語から、ちょっと意外な英題まであったのではないでしょうか。
通常の映画学習では疲れてしまったという方や、英語音声でちょっと違う雰囲気でジブリを楽しみたいという方も、英語音声で鑑賞してみるのも楽しいかも知れません。
各作品のページでは、英語タイトルだけではなく、英語版のセリフや吹き替え声優についても紹介しているのでぜひご覧ください。